バスケットとマドンナ – コレッジョ(Antonio Allegri)
ここで紹介されている祭壇画はコレッジョの創造性の成熟期に属しています。二人とも、鮮やかな色の使用、キャラクターの複雑なポーズ、そしてそれらの人物像のボリュームによって明らかにされた、マスターのスタイルの「マナー」を証明しています。
祭壇画「かご付きのマドンナ」は、アポクリファル福音書に書かれている、エジプトからの聖家族の帰還の場面を表しています。ナツメヤシはヨセフ、聖母マリアとイエスの上に寄りかかり、彼らに実をさしました。聖ジョージとマドンナの構成は、より伝統的に構築されています。
マドンナは聖人に囲まれた王座の上に座っています。しかし、キャラクターのイメージはルネサンスの芸術で採用されているものからかけ離れたスタイルで解決されています。ですから、バプテスマのヨハネは、断食によって疲弊した成熟した夫ではなく、若い男性の元気で活気のある健康によって示されています。聖ジョージの武器で遊んでいる遊び心のあるパテもまた、神話の内容の絵から祭壇画に移行したようです。